こんにちは。梅田翔五です。
突然ですが、皆さんは職務経歴書を書いたことがありますか。職務経歴書とは、『これまでどんな仕事をしてきたか。その経験からどんなスキルを身に付け、自分にはどんなことができるのか。』をまとめたもの。
まあ簡単に言うと、ビジネスマンとしての自分を売り込むための提案書のようなものです。転職活動時には必須の書類ですね。
僕は、もともと転職エージェントに勤めていたので、この職務経歴書ってやつをたくさん見てきましたし、そして作り方にもちょっと詳しかったりします。ですが、この職務経歴書には書くべきものではないけど、実際のビジネスの現場では非常に重宝されるビジネススキルが幾つもあるなぁと最近感じるのです。
いわば、非公式のビジネススキルとでも勝手に呼びましょうか。今日はその非公式ビジネススキルの1つであるユーモアについて、僕なりに書きたいと思います。結論を先に言うと、ユーモアのある人は、仕事ができるようになる可能性が高いという話です。
◎ユーモアが持つ3つのメリット
- コミュニケーションコストを下げる
- 「誰」が言うかの突破口
- 場を支配する
◎ユーモアを使用する際の2つの注意点
- 面白いだけじゃ何にもならない
- ユーモアの感性は人によって異なる

元転職エージェント
梅田 翔五
Shogo Umeda
上智大学経済学部経営学科を卒業後、大手内資系製薬会社に入社。
その後、転職エージェントとして多くの人のキャリアに向き合い、求職者の転職活動を支援。
現在は、元転職エージェント管理職の知見を生かし、個人でキャリアや転職における支援を行うキャリア支援家として活動。
情報発信やイベント登壇、記事執筆、個人からのご相談などを行っています。
梅田翔五のプロフィールページ
ジャンプできる目次
【ユーモアが持つ3つのメリット】
そもそもユーモアとは何でしょうか。Wikipediaには「人を和ませるような《おかしみ》のこと」と書いてありました。まあ簡単に言うと、面白い人ですね。
このユーモアがあるとビジネスの現場において具体的にどんなメリットがあるのか。ざっくり以下3点であると考えてみました。
- コミュニケーションコストを下げる
- 「誰が」言うかを突破できる
- 場を支配する
① コミュニケーションコストを下げる
ユーモアがある人に、人は心を開きやすく、コミュニケーションのコストが下がる傾向にあります。簡単に言うと、話しかけやすいということです。
近年は、『ダイバーシティ』という言葉が急速に浸透しました。日本語でいうと『多様性』ですね。少子高齢化により職場には高齢者や女性が増えています。また、グローバル化も進み、外国人労働者がこれからますます増えるでしょう。
価値観という点では、LGBTの人達を受けいれようという動きも活発で、差別的な意識は世界的に見ても、だいぶ減っているように感じます。これまでの日本と比較すると、これからの日本というのは、職場にさまざまな価値観や思想を持った老若男女が共存することになるわけです。
では、そんな多様性が求められる時代に起きる弊害は何か?細かい弊害を上げるとキリがないですが、まず第一に上げるべきは、意思疎通をすることのハードルが上がることかなと。
価値観の違い、そして言語などの違いが出てくるとなると、コミュニケーションの難易度が高まることは容易に想像できます。そしてそういった状況にこそ、ユーモアは価値を示すのです。
昔、何かの歌で『笑顔が世界の共通言語』と歌われていました。これはきっと真理です。
② 「誰が」言うかを突破できる
社会というのは、何を言うか以上に「誰が」言うかで決まってしまうことが多いのは、みなさんもよくご存知かと思います。
社内で言うなら役職が上の人やエースプレイヤー、社外においては本を出してたり、有名企業に勤めている人など、とにかく皆偉い人や有名な人の話には耳を傾け、信用をします。
ユーモアは、この「誰が」を打ち崩す突破口となります。ユーモアの前では、皆の評価が平等となるのです。つまり、若手で実績がなかろうが、無名企業に勤めていようが面白いものは面白いと認められ、興味を持たれます。ユーモアのある者を嫌う人は、基本的にほぼいません。
この作用は、使い方次第で強力な武器になりえることは、最近のSNSなどを見ていても明白です。
ビジネスの現場なら
- 「営業」では、アイスブレイクでお客さんの心を掴み
- 「広告」や「PR」では、消費者の印象に強く残る
- 「文章」や「動画」なら、閲覧者が自然に集まり、ファンを作ります。
また、話が面白いと社内外の交流会に呼ばれ、人のつながりが自然と増えることもユーモアの強さです。
③ 場を支配する
ユーモアのある人間は、その場の空気を支配し、その場の中心になります。学生時代を思い返しても、クラスの中心にはひょうきん者の男の子がいることが多かったのではないでしょうか。
ユーモアは、リーダシップの1つの要素とも言え、時には場を和ませ、時にはカリスマ的な印象さえ与える力となるのです。
実は僕がこう考えるようになったきっかけの人物がいて、それは昔勤めていた製薬会社の最年少事業部長でした。その事業部長は、当時42歳くらいのおじさんでしたが、見た目はハゲてて、身長は小さく、タバコ吸いすぎて歯が真っ黒。
正直お世辞にも仕事ができそうな風貌ではなかったのですが、この人がまあめちゃくちゃ面白かった。この人が話し始めるだけで、空気感が変わり、一体何を話すんだろうと社員が皆、興味津々で耳を傾けていたのをよく覚えています。話が面白いというのは、人に伝える力が高いとも言えそうです。
【ユーモアの注意点2つ】
ここまでユーモアのメリットについて書いてみたのですが、僕も書きながら気づいた注意点が2つありましたので、補足として記します。
- 面白いだけじゃ何にもならない
- ユーモアの感性は人によって異なる
①面白いだけじゃ何にもならない
ユーモアは、何か他に磨かれたスキルや経験に掛け合わせることで、そのスキルや経験を更に昇華させるものです。つまり、ユーモアだけでビジネスマンとして、日の目を浴びることは基本的にはほとんどないでしょう。
スキルや経験とユーモアを掛け合わせるとこんな感じでしょうか。
- 営業力×ユーモア
- マーケティングスキル×ユーモア
- マネジメントスキル×ユーモア
②ユーモアの感性は人によって異なる
自分が面白いと思っても、相手には不快になることがあります。こんなことは小学生でも習うのですが、大人でも実際わかってない人はたくさんいるので念のため。
特に最近は、セクハラ・パワハラなどに厳しい時代なので、この見極めは細心の注意が必要。
他人の容姿や人間性をいじるとか、下ネタなどは基本的にやめましょう。多様性が認められるこの時代だからこそ、皆が笑えるユーモアが求められるのです。
まとめ
ということで、今回は『ユーモア』について、すごく真面目に全くユーモアのない考察をしてみました。学生時代は、おちゃらけて面白いと言われていたけど、会社に入ったらつい真面目に振る舞ってしまい、自分のユーモアセンスを発揮できていないなんて若手の方も結構いるんじゃないかなーと。
そんな人は、勇気を持って、笑いを取りにいってみてください。滑ることもあるかもしれませんが、その経験も含め、ユーモアというビジネススキルを伸ばすことは、あなたのキャリアにつながると僕は思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!