こんにちは。元転職エージェントの梅田です。今回は自分自身の経験を生かして『転職エージェントの説明書』というテーマで書いていきたいと思います。
前編は『転職エージェントのメリット』、後編は『転職エージェントのデメリット』の2部構成です。元転職エージェントの人間だからこそ書ける内容を心掛けました。下記のような方々は是非ご一読ください。
- 転職エージェントって何なんだろう?と疑問に思っていた方
- 転職エージェントに登録しようか迷ってる方
- 転職エージェントを過去に使ったけど、上手く活用できなかった方
そもそも転職系のサービスって今めちゃくちゃ多いんですよね…。一昔前では転職する方法というのは、下記4パターンくらいでした。
- 国が運営するハローワーク
- リクナビNEXTやDODAのような転職サイト
- 今日の本題である転職エージェント
- 知人の紹介で入社する縁故採用(最近はリファラル採用と言います)
最近はこれらに加え、下記のように転職する方法がとにかく増えまくっています。
- BIZREACHのような企業から直接スカウトが来るサービス
- TwitterなどのSNSでの転職
- IndeedやWantedlyなどの新たな求人検索サービス
僕のようにキャリア支援を生業としてきた人間ですと、これらサービスのそれぞれの特徴や使い方はある程度把握していますが、一般の方からすると、とにかくわかりづらい。ネットで調べてみて「どれ登録したら良いの!?!?」と困惑した方も多いんじゃないかなと。
元転職エージェント
梅田 翔五
Shogo Umeda
上智大学経済学部経営学科を卒業後、大手内資系製薬会社に入社。
その後、転職エージェントとして多くの人のキャリアに向き合い、求職者の転職活動を支援。
現在は、元転職エージェント管理職の知見を生かし、個人でキャリアや転職における支援を行うキャリア支援家として活動。
情報発信やイベント登壇、記事執筆、個人からのご相談などを行っています。
梅田翔五のプロフィールページ
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転職エージェントは唯一、第三者が間に入る転職サービス
転職エージェントについて理解する上で、まず最初に把握しておきたいこと。それは『転職エージェントは求職者と企業の間に、第三者的な人間が介在する唯一のサービス』ということです。(民間企業ではないハローワークを除く)
この仕組みを理解すると、転職エージェントの特徴が見えてきます。
転職エージェント以外のサービスは、基本的に全て求職者と企業が最初から直接やりとりをすることになります。その直接のやりとりの仕方や応募の方法がサービスによって異なるだけです。
一方、転職エージェントは上の図を見たらわかるように、求職者と企業の間に人が存在する形となります。これが転職エージェントとその他サービスの明確な違いです。求職者にはそれぞれ、担当のキャリアアドバイザー(以下アドバイザー)がつくというわけです。
人が介在する6つのメリット
『求職者と企業の間に人が介在する転職エージェントは、求職者にとってどんなメリットがあるのか』をここでは丁寧にまとめてみました。人が介在するメリット、これはシンプルに『転職のプロが、転職を手伝ってくれること』です。
メリット1|自己分析を手伝ってくれる
下記のように、自己分析がなかなか自分ではできないという方は多いのですが、腕の良いアドバイザーですと、1つ1つ丁寧なヒアリングや共感であなたが自分のことを正しく理解できるように、会話の中で導いてくれます。
- 自分はこれからどうしたいんだろう
- 自分の強みやスキルって一体何だろう
メリット2|企業や業界についての情報をくれる
自分が勤めている業界以外のことは、あまり知らないもので、転職活動を始めると「他の業界や職種のイメージが全く湧かない」と不安を抱く方も多いです。
この点を補ってくれるのもアドバイザーの役割。もちろん自分で調べる努力を怠ってはいけませんが、優秀なアドバイザーは多くの業界や企業の知識を有しているので、一度話は聞いてみた方が得です。
また、業界や企業の一般的な情報以外にも、通常では知り得ない各企業の面接や採用状況などの情報も持っているのが転職エージェントの強み。
企業別の面接官の特徴や受かる人の傾向、過去に聞かれた質問などをデータで蓄積しているため、自分では絶対に手に入らない情報が転職エージェントからはもらえます。
メリット3|中長期的なキャリアを見据えたアドバイスをくれる
転職活動を初めたばかりの方がすぐに色々な企業の求人を見ると、何を基準にして良いのかわからず、目につきやすい年収やネームバリュー、残業時間、有給消化日数などの条件ばかりで企業を選んでしまう傾向にあります。
条件は大事なポイントではあるものの、転職は人生を左右する大きな決断ですので、もう少し先を見据えたプランも持っておきたいところです。
そうしたプランの立て方、そのプランを実現するためにはどんな基準で企業を選べば良いのかなどもアドバイザーは教えてくれます。
メリット4|職務経歴書や履歴書などの書類を添削してくれる
転職活動でまずやらなければいけない具体的行動の1つが職務経歴書と履歴書の作成ですが、これが意外と厄介。
何をどう書けば良いかがわからず、特に転職活動が初めての方は大体最初、ここでつまずきます。
ここをしっかりアドバイス・添削するのもアドバイザーの役割。
職務経歴書の書き方次第で、書類選考の通過率が20〜30%も上がったという話もよくあります。
メリット5|面接のサポートをしてくれる
面接が苦手な方というのは多いものです。また、就活の面接は得意だったのに、転職活動の面接では急に受からなくなったという方もいたりします。こうした面接における課題に対し、アドバイザーはプロの立場から支援してくれます。
面接は下記の2点が特に重要ですが、アドバイザーが面接官の代わりになってあなたの回答を評価してくれますし、また面接の回数を重ねるための練習にも付き合ってくれます。
- 自分の言いたいことを、相手に伝わるように話す
- 回数をこなす
メリット6|企業との交渉を代理でしてくれる
転職活動では、年収や内定後の承諾期間など、企業との交渉事が発生することがよくあります。この交渉は、これからも一緒に働く可能性のある会社とのやりとりなので、なるべく上手くやりたいところ。
自分の心象を気にしすぎて言いたいことが言えないと条件的に納得が行かなかったり、一方で強く出すぎると入社前からあまり良い印象を与えない可能性があるのも事実です。
そんな交渉を全て間に入って上手いことやってくれるのもアドバイザーの大切な役割であり、交渉が苦手な方は活用を検討しましょう。しかも何と上記に書いたサポート全てが無料です。
転職エージェントは入社までサポートすることで、その企業からお金をもらうビジネスモデルであり、求職者側からは1円も取りません。ですので、登録をして損することは基本的にないので、登録自体は気軽にして問題がありません。
というわけで、転職エージェントは上手く使えば、間違いなくあなたの転職が成功する確率を高めてくれる素敵なサービスです。転職を考えるなら、1度は使ってみることをオススメします。
特に下記のような方々には、転職エージェントの登録をお薦めします。
- 学生時代の就活が上手くいかなかった
- 以前、転職活動をやったことがあるが上手くいかなかった
- 自己分析が苦手
- 面接が苦手
- 転職したいが何から始めれば良いかわからない
- すごく不安で誰かに相談しながら転職活動をしたい
実際に僕も転職エージェント時代は、アドバイザーのマネジャーを務めていましたので、上述したようなサポートをしていましたが、自分のサポートが功を奏し、転職が成功する方も沢山いらっしゃり、非常にやりがいのある仕事でしたね。
転職後にはTwitterでこんな嬉しいコメントをもらうこともあったり。
【転職活動】
待遇、勤務環境全て希望通りの企業に内定頂けました。入社後は自分の努力次第。担当下さったのは@typeの梅田さん(@job_and_life)です。
僕の家庭状況・希望条件を理解して、今後のキャリアプランをアドバイス下さいました。『エージェントだからこそ分かること』沢山あると思います。
— よっく (@yocc_life) November 18, 2018
数年越しで改めて連絡をくれたりする方もいて、こういうもめちゃくちゃ嬉しい。
ちょうど2年前くらいに
担当していた方から
お電話いただき
ご友人を紹介したいと。「仕事もすっかり慣れて
大きい案件担当するように
なってきましたよー!」
なんて嬉しい近況報告も。うーん、天気も良いし
今日は清々しい1日。お昼休みのおっさん。
— 梅田翔五_キャリア呟きがち (@job_and_life) April 3, 2019
まとめ
というわけで、今回は転職エージェントのメリットについてまとめてみました。イメージが湧きましたでしょうか?
他にも『転職エージェントのデメリットと使う上での注意点』を赤裸々に綴っていますので、是非読んでみてください。
元転職エージェントのマネジャーが語る|転職エージェントの説明書『デメリット&使用上の注意編』 ▶ 梅田翔五の記事一覧もしこの記事が少しでも良いと思ってくださった方は、下のボタンからシェアしてくださるととても嬉しいです。
それではまた!