【体験談】人材紹介会社の営業職はきついって本当?給料から残業時間まで徹底暴露

人材業界への転職を迷っていて、

「人材紹介の営業職、きついって本当?」と気にしてはいませんか?

今回は、転職nendo編集部の堀井が、人材紹介の営業として10年以上働いている倉本さんに「人材紹介の営業職をきついと感じる瞬間」にインタビューしてきました。

堀井
倉本さん(仮名)の実体験をもとに、自分は人材紹介の営業になるべきか、今後のキャリアをどうしていくべきなのか考えてみてくださいね!
倉本さん(仮名)のプロフィール

35歳 男性 東京都在住

大学卒業後、人材紹介の営業職として10年以上働く。

転職を3回経験しており、今は3社目。

3社目である今は、日本国内でTop3に入る大手の人材紹介会社に勤務。

この記事の監修者
転職nendo編集チーム

株式会社Jizai キャリア事業部

転職nendo編集チーム

Nendo Editer Team

チーム情報

元転職エージェントや人事経験者など、採用や転職事情に詳しいメンバーが監修。匿名だから話せる裏情報を多数掲載。
転職nendo編集チームメンバーページ

人材紹介の営業職をきついと感じる理由4選

堀井
倉本さん。

今日はよろしくお願いします。

人材紹介事業を長年やられてきた倉本さんが、人材紹介の営業職をきついなと感じる理由について教えてください!

倉本さん

こちらこそよろしくお願いします!

そうですね…

私が人材紹介の営業職をきついと感じる理由は、大きくわけて以下4点ですね。

人材紹介の営業職をきついと感じる理由①|土曜日勤務が必須

倉本さん
土曜日勤務が必須というのは、人材紹介の営業職をきついと感じる一つ目の理由です。

いまの会社は土曜日勤務はないのですが、前職場の時は、キャリアアドバイザーを務めていたため、土曜日勤務が必須でした。

堀井
たしかに人材業界ではよく聞く話ですよね…
倉本さん

転職希望者のほとんどは、土日に面談を希望するため、どうしてもエージェント側は土日出社を強いられてしまうんですよね。

私はさすがに日曜は休みたかったので、土曜日だけしか受け付けていなかったのですが、それでもかなりハードでした…

ノルマに余裕があればそんな無理をする必要もなかったのですが、現実は厳しくて。

堀井
たしかにルマ達成のために頑張っている方たち多いですよね。

ちなみに、休日出勤した場合は、振替休日がもらえるのですか?

倉本さん
あるっちゃありますよ。

ただ、わたしはほとんど取得していませんでした。ノルマがあったので…

わたしは前職場も今も、「両面型」(営業とアドバイザーの両方)のサービスのエージェントとして働いているため、平日にやるべきことも多いんですよ…

堀井
なんと…

ちなみに、休日出勤した分の手当はさすがにつきますか?

倉本さん
前職場では、その手当さえもつかなかったので本当にしんどかったです。

もちろん有給休暇も取りにくい感じですしね…

使ったのは、インフルエンザになったときくらいですかね。

堀井
なるほど…

土曜日出勤必須だけでもしんどいのに、そのうえ休日手当なし、振替休日なし、有給も取得しにくいとなると、きついと感じるのも無理ありませんね…

人材紹介の営業職をきついと感じた理由②|残業時間が毎月80時間越え

倉本さん
今の職場ではそんなことはないのですが、前職場では残業時間が毎月80時間越えだったのも人材紹介の営業職きついなと感じた理由ですね
堀井
80時間越えですか…?

もっと詳しく教えてください。

倉本さん
はい。

先ほどお話したように、転職希望者は就業中の方が多いため、必然的に仕事終わりに面談に来る方がほとんどでした。

求職者によっては、22時近くまで話しこむことも日常茶飯事であったため、自然と残業時間が多くなってしまいました…

堀井
22時…

毎日そんな遅くまで働いていたら、体を壊してしまいそうです…

体調は大丈夫でしたか?

倉本さん
私はなんとか大丈夫だったのですが、体調を崩してしまった人も結構いましたよ。

実際、離職率も相当高くて、同期も半分以上は辞めてしまいました...

堀井
同期の半分が辞めてしまうとは、なかなかの環境ですね…

毎月80時間の残業が続いては、きついと感じて当然です。

人材紹介の営業職をきついと感じた理由③|数字に対するプレッシャーがすごい

倉本さん
数字に対するプレッシャーがすごい…というのも人材紹介の営業職をきついと感じる理由の一つです。
堀井
先ほどのお話を聞いているだけで、十分数字に対するプレッシャーが伝わってきましたが、もう少し詳しくお話いただけますか?
倉本さん
はい。

より多くの求職者を内定に導かないと、企業からの紹介手数料が入らないので、本当に必死でした。

とくに月末になると、「正直ここ合わないだろうな…」と思うところに、求職者を無理やりいれて、なんとか数字を達成する…という、求職者側からすると本当に最低なことをしてしまっている時期もありました。

今の職場ではやらなくなりましたが、この時期は「自分なんのために人材紹介の会社に入ったんだっけ?」って人間不信になることも多かったです。

堀井
なるほど…

ノルマと善意の葛藤は、人材業界に在籍する周りの友人からもよく聞きますね。

倉本さん
どこの職場でもノルマは厳しいですよね…

でもわたしの前の職場は、達成できないと上司からのパワハラが本当にひどくて、椅子をけられたり、「達成するまで帰ってくるな」って怒鳴られることもしばしばでした。

今の職場の上司は、冷静に「何が理由で達成できなかったのか」をひたすら詰めてくるタイプなので、それはそれできついと感じることもありますが、怒鳴られるよりはましかなと思っています。

人材紹介の営業職をきついと感じた理由④|人材業界全体で給与水準が低い

倉本さん
人材業界全体で給与水準が低い..のも人材紹介の営業職のきつい部分かと思います。

業界自体の平均給与が高くないと、どれだけ頑張っても稼げるお金に限界がありますからね…

堀井
たしかに長時間労働&ノルマきついのにお給料が低い業界ですよね…

人材業界って近年、人気が出てきている業界ではあるため、入社する新卒は多いんですけど、みんな生活ができなくて、辞めていく人ほんとに多いですし…

倉本さん
そうですね…

近年、コロナの影響をもろに受け、売上や利益に大打撃を受けて、余計、お給料上がらないだろうなって覚悟してます。

まあコロナ以前であっても、前の職場の場合は、シンプルにブラックすぎて、昇給や賞与が3年以上ありませんでしたが…笑

堀井
人材業界の中でもさらにブラックなほうの職場にお勤めだったんですね…
倉本さん
人材業界というだけでもブラックなのに、その中でも群を抜いてブラックでしたね。笑

今の会社は人材業界大手なので、それなりに給料システムとかがしっかりしていて助かってます。

人材紹介の営業職をきついと感じて辞めたくなった!気になるお給料とは…

人材紹介の営業職の給料と残業事情

堀井
人材紹介の営業職のきつい部分について、いろいろとお話をしていただき、ありがとうございました!

先ほど、人材業界全体で給与水準が低いというお話があったのですが、前職場の当時のお給料について詳しく聞かせていただくことは可能ですか?

倉本さん

もちろん、いいですよ。

当時の年収は、だいたい300万円でした。

残業は月60~80時間もしていたというのに…

堀井
人材紹介の営業職の平均年収は、約380万円といわれているので、だいぶ低めですね。

残業代はつかなかったのですか…

倉本さん
はい…

中小企業だったので、大手と比べると年収は低かったです。

残業代はほとんどつけられなかったです。

40時間分はみなし残業、残りの40時間はサービス残業って感じですね。

堀井
なるほど..

これだけの時間を拘束されて、年収300万円とは涙が出そうです…

現在は、大手の人材会社に転職されたと聞きましたが、お給料など待遇面は改善されましたか?

人材業界の中ではかなりお給料が良い会社だと噂の会社さんですよね…?

倉本さん

転職後、基本の年収だけで50万円アップしましたよ。

今の会社は、実力主義でインセンティブの比率が高いため、数字を出せるようになってきたらもっと稼げるようになってくるかと思います!

自分としては、数字が正当に評価されて、給料が上がっていくというシステムは、わかりやすいので満足しています。

堀井
やはり、中小・ベンチャーの人材紹介会社よりは、大手のほうが給料面では安定していますよね…

昇給システムがしっかり確立されてますし。

人材業界=給料が安いと決めつけるのではなく、結果を出せば、インセンティブがしっかりついてくる会社を選べると、倉本さんのようにそれなりに稼げるようになるんではないかとお話聞いてて思いました!


堀井
ここまでで紹介したものが、倉本さんが人材紹介の営業職を辞めたいと思った理由です。

まとめると以下の通りとなります。

倉本さんが人材紹介の営業職を辞めた理由
  • 土曜日勤務が必須
  • 残業時間が毎月80時間越え
  • 数字に対するプレッシャーがすごい
  • 人材業界全体で給与水準が低い
堀井
私もアドバイザーの難しさというのはもちろんわかっているものの、会社によってはここまでひどい待遇の場合もあるんだと驚いています。
倉本さん
ほんときつい仕事ですよね。

ただ、この仕事自体は好きなので、給料面という部分が解消された今、本当に転職を決意してよかったなと幸せを噛みしめています。

人材紹介会社の営業職として働いていて、養われたなと思うスキルとは?

堀井
人材紹介の営業職ってきついことがほとんどですけど、だからこそ学べる事も多いじゃないですか。

そこで次は、きつい部分だけじゃなくて、この仕事についたら学べるなと思うスキルがあればお答えいただけると幸いです。

倉本さん
もちろんです!

転職の時にアピールできた強みは以下の2つかなと思います。

人材紹介の営業職で培ったスキル
  1. 交渉力
  2. ヒアリング力

培ったスキル①|交渉力

倉本さん
人材紹介の営業職をしていて最も培われたと思うのは、交渉力です。

わたしは、アドバイザーと営業の両方を担当する「両面型」タイプのエージェントであったため、この力は人材業界の他の人たちよりも養われた自負があります。

堀井
たしかに「両面型」って1人で、求職者側と企業側を担当するので、板挟みになりがちですよね…
倉本さん

おっしゃるとおりです。

人材紹介業の仕事って、企業側が提示するオファー条件に対して、求職者側の望み通りでない場合がほとんどなんですよね。

そんな両者の希望を汲みながら、話をまとめていく必要があったため、ある程度、交渉力は培われたかなと思います。

堀井
なるほど。

交渉とは、年収交渉とかですか?

倉本さん
はい。

年収交渉もよくしていましたよ。

求職者さんのキャリアを見て、もっと高年収でいけると判断した場合は、企業側を説得して年収アップに成功したこともあります!

しかし、企業側にも予算があるので、年収がアップできる場合ばかりではありませんでした。

その場合は、「年収」という側面以外で、求職者が転職活動において求めていた部分をアピールして、納得してもらうように工夫をしていました。

堀井
「両面型」のエージェントの難しいところをしっかりクリアされていてさすがだなと感じました。

このような「交渉のスキル」は、どんな会社でも求められるものなので、しっかり培われていられるのは羨ましいかぎりです。

培ったスキル②|ヒアリング力

倉本さん
もともと人材紹介の世界に踏み込むには必要な能力ではあるものの、ヒアリング力は、人材紹介の営業職でさらに養われたなと感じていますね。

というか、そもそも人材紹介業の営業職になる人は、企業側が求職者側が言っていることを鵜呑みにするような人は、向いてないかと思います。

堀井
結構、厳しめのお言葉が出てきましたね…!笑

なぜそう思われたのか、もう少しわかりやすく説明していただくことは可能ですか?

倉本さん

人材紹介の営業に求められるのは、企業・求職者の言っている言葉が本当かどうか常に疑う姿勢かと思います。

もちろん、お互いが悪い面を隠す傾向があるというのも理由の1つですが、それよりも自分たちが悩んでいることが、その人を雇うこと・その会社に入ることで本当に解決するのかどうかを自分たちで理解できていない場合がほとんどなのです。

こういう人を求めている…と言っているものの、企業の現状の課題から逆算して考えてみたら、案外こういう人のほうが必要なんじゃないかということも多いですしね…

堀井

企業側・求職側もわかっていない潜在ニーズを引き出して『人財』というもので課題を解決するのが、我々「人材コンサルタント」のお仕事ですからね。

倉本さん
おっしゃるとおりです。

そのため、「どういう人が欲しいですか?」みたいな聞き方はせず、「御社の課題は何ですか?」というような聞き方をして、こちら側から「今の悩みを解決するなら、こういうかたがいいのでは」とご提案させていただいていました。

「本当に企業が求める人材」を探し当てるための、ヒアリング能力は、人材紹介の営業だからこそ培われたなと感じています。


堀井

ここまでで紹介したものが、倉本さんが人材紹介の営業職で培うことができると感じたスキル2つです。

以下にまとめておきますね!

人材紹介の営業職で培ったスキル
  1. 交渉力
  2. ヒアリング力
倉本さん

この2つの能力をうまくアピールできたため、問題なく転職することができました。

人材紹介の営業職として転職するには?

堀井
ここまで沢山お話を聞かせていただきありがとうございました。

倉本さんは、前職場が嫌で、いまの人材業界大手の会社に転職されたわけなのですが、転職をするのに利用したサービスはありますか?

人材コンサルタント目線で見ても、おすすめだと感じた転職エージェントサービスをお世辞抜きで教えてください。

倉本さん
わたしは『ISSコンサルティング』を利用していました。

あと、『マイケルペイジ』も利用しましたね。

堀井
有名どころを利用するのではなく、ニッチなのですが良いサービスを利用されているのは、さすがですね。

ちなみにエージェント目線で見てどうでしたか?

倉本さん
どっちも良かったですよ。

担当者が親身に転職やキャリア相談にのってくれたのはもちろん、連絡やレスが速かったのはさすがだなって思いました。

堀井
転職エージェントである倉本さんも認める転職サービスについては、私からもう少し詳しく紹介させていただければと思います。

マイケルペイジ|世界最大手の転職エージェント

マイケル・ペイジ
特徴
  • 年収400万円から年収1,000万円の方まで「全ての人」におすすめ
  • 海外への転職にも強い

マイケルペイジは、ロンドンで設立された世界最大手の転職エージェントです。

正社員だけでなく、外資の契約社員・派遣の求人も豊富である点が、他社と異なる特徴と言えます。

年収400万円~1,000万円の方まで「外資系企業を目指す全ての人」におすすめできるサービスです。

堀井
アンケート結果からも「外資系企業を検討するなら、まず検討しておきたい1社」という声がよく上がるサービスですよ!

issコンサルティング|外資系転職に特化して20年

issコンサルティング
issコンサルティングの特徴
  • ミッドキャリアからエグゼクティブ層の転職サポートが得意
  • 外資系転職に特化してきた20年間の実績

issコンサルティングは、外資系専門の転職エージェントです。

自動車部品・化学・エネルギーなど、製造業界の求人を豊富に持っており、特にミッドキャリアからエグゼクティブ層の転職サポートに定評があります。

また、外資系転職に特化してきた20年間の実績により、深い信頼関係を築いているからこその質の高い最新の企業情報の提供が可能です。

堀井
全体の80%が非公開求人なので、一度登録してから、継続して利用すべきか判断することをおすすめします!

人材紹介の営業職はたしかにきついが成長できる環境ではある!

この記事では、「人材紹介の営業はきついのか」をテーマについて解説してきました。

この記事の要点だけを以下にまとめておきます。

記事のまとめ
  • 人材紹介の営業はノルマがきつい
  • 土日出勤も覚悟しなければならない
  • ヒアリング能力などビジネスマンに必要な能力は身につく
堀井
倉本さんも仰っていたように、人材業界はきついものの、年収面などの不満は、転職することで解消できる場合もあります。

人材コンサルタントも認めるサービスに登録することで、人材紹介の営業職としてのキャリアの一歩を踏み出しましょう。

倉本さんのおすすめの転職エージェント
堀井
倉本さん。

本日はありがとうございました!

倉本さん
こちらこそありがとうございました。
堀井
この記事を読んでくださったあなたの人生が、少しでも良くなることを願っております!