貿易事務辞めたい…|退職を決意する理由から転職先まで徹底解説

貿易事務をしていると、やりがいを感じる一方で、

「業務の割に給料が低いので辞めたい…」

「ミスが許されないので、ストレス…」

と悩まれる人も多いでしょう。

たしかに悩みが尽きない職種ではあるものの、考えなしですぐに辞めてしまうことは、コロナ禍で転職難に陥ってる今、おすすめできません。

そこで、この記事では、貿易事務を辞めたいと思った人が知っておくべきことを、大きく以下の4つに分けて解説していきます。

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佐々木
この記事を読めば、自分の辞めたいと思う理由は適切なのか、本当に辞めるのであれば、どのように行動すべきかを判断できるようになりますよ!
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貿易事務を辞めたいと感じる理由5選

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この章では、貿易事務を辞めたいと感じるあるあるの理由を紹介していきます。

貿易事務を辞めたいと感じる主な理由は、大きく分けて以下の5つです。

それでは順に見ていきます。

貿易事務を辞めたい理由①|残業時間が長い

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貿易事務を辞めたい理由で一番多いのは、残業が多くなりがちである点です。

実際、以下のようなコメントがネット上では多数寄せられていました。

貿易実務は激務で残業も多い

貿易事務楽しかったから、またそっちで働きたかったけど、子ども2人の保育園ケアに具合悪い時の看病や病院通いしながらは絶対無理だよなあ〜

貿易事務、激務が多いし残業もだし…

出典元:Twitter

精神的・肉体的な余裕がなくなる仕事

自分も貿易事務で息つく暇もなく毎日残業続き、本当に辛かったです。

幸せって精神、身体的に余裕のある暮らしの事だと思っています

出典元:Twitter

転職希望者のゆり
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勤務時間が長すぎると、生きている感じがたしかにしませんよね…

そもそもなのですが、貿易事務というのは、なぜそんなに残業時間が長くなってしまうのでしょうか?

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一言で言うなら、「時差」が主な原因かと思います。

取引先が海外であるため、作業時間が不規則になることが避けられず、どうしても残業時間が増えてしまうのです。

今日までに完成させないといけない書類があるのに、向こうから連絡がこなくて、全く仕事が進まない…なんてこともしばしばですね。

また、通関のトラブルや運送中の事故などでイレギュラーな業務が発生することもあり、時間内にしっかり作業していても残業になるケースもあります。

加えて、労基法の改正によって、残業手当が付かない、いわゆるサービス残業の問題も出てきており、残業時間が前以上に増えてきてしまっているのです。

このように、貿易事務という仕事の特性上「どうしても残業時間が発生してしまう」点に嫌気が差して、最終的に貿易実務を辞めたいと考える人が多いのでしょう。

転職希望者のゆり
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なるほど…

業務時間内に頑張っても、仕事の特性上どうしても残業時間が発生してしまうとなると、改善余地がないので、辞めようという決断になってしまいますね…

転職エージェントの佐々木
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おっしゃるとおりです。

実際、ワークライフバランスを重視したいという人に多い転職の理由と言えます。

補足:残業時間が理由で、同業種の別会社に転職するのはおすすめできない

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ただ、残業時間が長いという理由だけで貿易事務を辞めたい場合は、すぐに同業種の別会社に転職することはおすすめできません。

なぜなら、貿易事務という業種自体が、ある程度の時間外労働が付き物であるため、会社を変わったとしても残業が無くなるケースは少ないからです。

転職希望者のゆり
ゆり
たしかにどの職場に転職しても一緒ですよね…

となるとやはり、異業種に転職するしか道はないのでしょうか?

転職エージェントの佐々木
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そうですね…

ただ、貿易事務自体は辞めたくない!という人も多いかと思うので、残業時間について悩んでいる場合は、上司と話し合う機会を設けてみることを一番におすすめします。

貿易事務を辞めたい理由②|地道なルーティンワークが多い

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地味なルーティンワークが多い貿易事務の「単調さ」が嫌になって辞めたくなる人も多いです。

年数を重ねたとしても、取引の流れ作成する書類の基本的な内容や記載項目は、それほど変わることがないため、仕事に飽きてしまう人が続出してしまう職種であるようです。

実際に「貿易事務に飽きた…」というコメントが、ネット上で見られました。

貿易事務飽きた...

仕事飽きてきた〜貿易事務。
3年おったら飽きるなぁ…
まだまだ勉強することあるんやろけど、なんとなーく全容は分かった。
次またサービス業界かな〜

出典元:Twitter

輸出入に必要なインボイスや海外の取引先とのコレポンは、はじめは難しいものの、一度覚えてしまえばある程度できてしまいます。

特に、専門商社や中小企業の場合、取引先や取扱商品が限定されていて、同じような書類を何年も作成するケースも多いです。

転職希望者のゆり
ゆり

なるほど…

貿易事務は、海外との取引に関する仕事なので、勝手に華やかなイメージを持っていたのですが、思ったより単調で飽きてしまうのですね…

転職エージェントの佐々木
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おっしゃるとおりです。

単調な仕事は向き不向きが大きいので、どうしても耐えられない場合は、異業種への転職を視野にいれるほうが無難と言えるでしょう。

転職を検討する場合は、「バイヤー」、「海外営業」などな英語を活用できる職種を視野に入れてみてくださいね。

貿易事務を辞めたい理由③|ミスが許されない

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貿易事務は、書類作成や取引先とのやり取りにおいて、正確性が非常に重視される仕事のため、「ミスが許されない状況が辛い…」という理由から辞めたいと考える人が多いようです。

実際に、ネット上では「ミスが理由で辞めたい…」という口コミが見られました。

ミスが起こりすぎて辛い

全く同じことが起こりすぎています

ミスしまくりの渦中でして、貿易事務辞めたいです。。

一度はじまると止まらないですね

出典元:アンケート

転職希望者のゆり
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なぜミスが許されないのでしょうか?
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貿易事務では、書類のミスが取引の遅延や不成立に直結するからです。

実際、書類のミスによって、商品が通関できず貨物保留となったり、住所等の誤表記により配送が遅延したりといったトラブルが多発しています。

こうしたトラブルは、会社の信用や利益に直結するため、貿易事務はミスがないようにと、上からコンコンと言われ続けなければならないのです。

また、取引先側の不備でミスが起こったとしても、言い訳は許されず、貿易事務側がしっかり調整して完璧な書類を作成しなければならないのも、非常にストレスでしょう。

転職希望者のゆり
ゆり
自分のミスが会社の評価に直接影響する…となると、プレッシャーが大きいですね…
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おっしゃるとおりです。

単にミスをするかも…というプレッシャーに耐えられないという理由で辞める人も多いですが、ダブルチェックなど念に念を重ねた作業に嫌気が差して貿易事務を辞める人も多いと言えます。

貿易事務を辞めたい理由④|仕事の割に、給料が少ない

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意外にも、給与の低さから貿易事務を辞めたくなる人も多いようです。

実際、貿易事務の平均年収は、360万円から440万円程度と、平均年収が300~400万円程度である一般的な事務職よりは、給与は高い傾向にあります。

しかし、ネット上の口コミを見ると、残業が長い、責任が重いといった負担の割に、給与や手当が安いと感じる人が多いことがわかります。

給料が少ないのも貿易事務の辛い理由の1つ

私が貿易事務は辛い、と思う理由

・日々の残業時間が長い
給料が少ない
・仕事量が割に合わない
・姑息な上司が多い
・備品や設備が古い

です。

社会インフラを支えるエッセンシャルワーカー、と聞くと誇らしげに思えますが、実際には泥臭い仕事ばかり…

貿易事務は、長く続けるもんじゃない。

出典元:Twitter

要求は高いが給料は低い

貿易事務なんて名前負け。

一流企業ならまだしも中小なんて上手いこと使うだけコキ使われて少ない給料しかないからホントおすすめできない。

スキルは高いものを要求されるが給料は低い。

出典元:Twitter

また、給与が業績連動制の場合は、会社の状況によって年収が下がってしまう恐れがあるのも、給料が原因で辞めたいと感じる人が多い理由の1つです。

転職希望者のゆり
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事務職の中では高い給料水準だとはいえ、残業時間のことを考慮すると、割にあってるとは言い難いですね。
転職エージェントの佐々木
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おっしゃるとおりです。

やりがいをもって仕事をしているのであれば問題ありませんが、給与の高さが理由で働いている人は、次第に給料と仕事内容のギャップを感じてきて、辞めるという決断に至りやすいのでしょう。

補足:思い切って年収交渉してみるのもおすすめ

「年収の低さ」がネックで、転職を検討している人は、一度人事面談などの機会に、昇給の交渉をしてみてはいかがでしょうか。

貿易業界は慢性的に人材不足だと言われており、優秀な人材であれば、給料を上げてでも会社に留まるよう動く可能性が高いためです。

転職希望者のゆり
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たしかに、給与の交渉は勇気が要りますが、会社に必要とされている自信があるのであれば、やってみる価値はありますね。
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おっしゃるとおりです。

給料交渉の際は、自分の成果を具体的な数字や事例を交えて、自分を雇い続けることがどれだけ会社にメリットがあるのかしっかりアピールするようにしてくださいね。

貿易事務を辞めたい理由⑤|英語力を活かす機会が少ない

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「英語力を活かせる」ことが魅力で、貿易事務に就いたにも関わらず、実際は、簡単な英単語や決まった表現しか使わない…ということに嫌気が差して、辞めたいと考える人も多いです。

貿易事務は、インボイスやコレポンなど英語を使う機会は確かにあるものの、書類が定型化しているため、現場で使う英語のボキャブラリーはどうしても限られています。

その結果、「英語力を生かせると思って貿易事務を始めたのに、英語を使う機会が少ない」と感じる人が多いようです。

毎日同じ書類でただ単に面倒くさい

英語、正社員で検索して貿易事務が出てくるの、本当やめてほしい。

仕事のミスマッチを増やすだけ…

求人『書類は英語!やりがい満載!』

未経験『なんかどきどきする…やってみようかな』

経験者『あー、あれね。毎日同じ書類、やりがいとかより面倒くさいかな』

出典元:Twitter

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せっかく英語力があるのにそれを生かせないのは、たしかにもったいないですよね…
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おっしゃるとおりです。

同じようなボキャブラリーしか出てこないので、TOEICでハイスコアを持っている人が貿易事務で実力を発揮できるかというと、そうではない場合も多いようです。

その結果「思ってた仕事とは違う…」となってしまい、辞めてしまうケースが多いのでしょう。

補足:他の業務も担当させてもらえないか交渉してみよう

もっと英語力を活かせる仕事をしたい場合は、書類作成に限らず、英語を活用できる業務を担当できないか交渉してみるのも1種の解決方法です。

例えば、海外とのテレビ会議や電話応対などであれば、転職せずとも配置換えを行うことで、挑戦することができるでしょう。

ただ、「書類作成業務が忙しいので、それだけに集中してほしい」「他の業務は専任者がいるため、新しい担当者は不要」などと言われる可能性も高いです。

その場合は、英語力を評価してもらえる転職先を探すほうが無難と言えるでしょう。


ここまでは貿易事務を辞めたいよくある理由を5つ厳選しました。

以下でまとめておきます。

貿易事務を辞めたい理由
  • 残業時間が長い
  • 地道なルーティンワークが多い
  • ミスが許されない
  • 仕事の割に給料が少ない
  • 英語力を活かす機会が少ない
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外から見ていると華やかな見える貿易事務にも、辞めたくなる理由が意外と多いことがわかりました。
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おっしゃるとおりです。

ただ、貿易事務を辞めたい…と言っても、理由によっては、貿易事務自体を辞めるのは避けたほうが良い場合もあります。

そこで以下からは、貿易事務を辞めたほうが良い人そうでない人について解説していきます。

どちらに当てはまるのかによって、自分のこれからどう行動すべきかを決めていきましょう。

貿易事務を辞めたほうが良い人と辞めてはいけない人

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貿易事務を辞めたい…と感じている人は多いですが、人によっては「辞めない」という選択肢がおすすめの場合もあります。

「辞めるべき人」と「辞めないほう良い人」の2つに分けて解説していくので、自分の辞めたい理由がどちらにあてはまるのか、これからどう行動すべきなのか判断してみてくださいね。

貿易事務を辞めてはいけない人

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貿易事務を辞めてはいけない人は、以下の4種類に分けることができます。

それでは、順に解説していきます。

貿易事務を辞めてはいけない人①|入社1年未満

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まず、入社1年未満の人は、貿易事務を辞めることはおすすめできません。

なぜなら、実務経験が1年未満の場合、職務経歴書に書くことができないからです。

職務経歴書に貿易事務野経験を書くことができないと、空白の期間ができてしまい、転職の面接でツッコまれてしまう要因となってしまいます。

特に、他社の貿易事務として転職しようと考えているのであれば、1年未満に転職するのは絶対にやめましょう。

貿易事務は、経験者を優遇して採用する傾向があるので、1年未満で退社してしまえば、今の職場以上に待遇面が悪い職場にしか受からない可能性が高いためです。

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1年未満で辞めてしまうと、履歴書にしっかり書けないので、転職活動が不利になってしまう…ということですね。
転職エージェントの佐々木
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おっしゃるとおりです。

辞めたい理由にもよりますが、誰が聞いても納得できるような理由でなければ、最低でも1年は踏ん張ってみることをおすすめします。

貿易事務を辞めてはいけない人②|辞めたい理由がはっきり言えない

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貿易事務を辞めたい理由がはっきりとわかっていない・言えない場合も、現段階での転職は避けたほうが良いでしょう。

辞めたい理由がはっきりわかっていないまま転職活動を進めても、根本的な解決にはたどり着かず、転職後も同じ理由で辞めたくなる可能性があるためです。

したがって、基本的には、辞めたい理由が一瞬で出てこない状態での転職はおすすめしていません。

ただ、そうはいっても、なぜか辞めたいという気持ちが募る場合は、「人生で成し遂げたいことから逆算して、辞めたい理由を見つける」という方法を実践してみてください。

自分が目指している姿・モチベーションから逆算して、どういう職場だとそれが達成できるのかを洗い出す…というものです。

洗い出した後、その理想の職場と今の職場を比較してみると、今の職場を転職したい理由が見えてくるはずです。

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たしかに「辞めたい」という気持ちだけで、安易に転職活動をしてしまうと、また同じことを繰り返してしまう可能性がありますもんね…
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おっしゃるとおりです。

辞めたい理由が言えないのであれば、今の職場にとどまるのが最善ではありますが、どうしても転職したい場合は、どうすれば自分の課題を解決できるのかをしっかり考えてから動くようにしましょう。

貿易事務を辞めてはいけない人③|辞めた後にやりたいことがない

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貿易事務を辞めたいからといって、やりたいことが何もない状態で安易に辞めてしまうのはリスクが高いです。

やりたい仕事や目標が無い場合、辞職した後も転職活動のモチベーションが一向に湧かず、しばらく働けない状態が続いてしまう可能性があるためです。

また、特にやりたいという動機や熱意もなく転職してしまうと、その職場でうまく行かなかった場合、辞職を繰り返してしまう可能性があります。

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やりたいことがない状態で辞職してしまうと、気持ち的にも不安定になってしまいそうですね…
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そうですね…

貿易事務は続けていれば確実に経歴になるので、先が見えない状態で離職するのであれば、一旦は継続しておいたほうが無難かと思います。

やりたいことを明確化させてから転職活動を始めるようにしましょう。


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ここまでは、貿易事務を辞めてはいけない人について解説してきました。

以下に再度まとめておきます。

貿易事務を辞めてはいけない人
  1. 入社一年未満
  2. 辞めたい理由がはっきり言えない
  3. 辞めた後にやりたいことがない

次は、貿易事務を辞めても問題がない人について解説していきます。

貿易事務を辞めても問題ない人

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まだ辞めないほうが良い人がいる一方、辞めても問題ないケースも存在します。

貿易事務を辞めても問題ない人は、以下の3つの項目のどれかに当てはまる場合です。

それぞれ、なぜ辞めても良いのか解説していきます。

貿易事務を辞めても良い場合①|次にやりたいことがある

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次にやりたい仕事がはっきりしている場合は、転職や辞職を考えても良いでしょう。

例えば、以下のようなケースに当てはまる場合です。

  • 貿易関連の国家資格である通関士を取得したので、キャリアアップしたい
  • 今より自分のスキルを評価してくれる職場が見つかった

これらの場合、辞める理由と次の目標がはっきりしているので、将来に不安が少なく、今の仕事を辞めるリスクが少ないと言えます。

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完全にキャリアアップができる、今よりも状態が悪くなることが少ないとわかっている場合は、転職したほうが良いということですね。
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おっしゃるとおりです。

また、辞める理由が上記のように明確だと、引き止められることなくスムーズに転職することができますよ。

貿易事務を辞めても良い場合②|三年以上の経験を既に積んでいる

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現職場にて貿易事務の経験を3年以上積んだ場合も、辞めることに問題がないでしょう。

なぜなら、貿易事務の経験が三年以上ある場合、同業種・異業種を問わず業務経験として転職の際に認められるからです。

とくに、貿易事務の仕事は経験の有無が重視されるため、同じ職種であればより好条件の職場に転職することも可能でしょう。

また、異業種であっても、貿易事務として3年間培った経験をアピールすることができれば、そこそこ良い条件で未経験職種にチャレンジできる可能性もあります。

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異業種に転職する場合でも、ある程度の職歴があったほうがいいのですね。
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おっしゃるとおりです。

1年未満…などの短期間での転職だと「雇用してもすぐに辞められるのでは…」と企業側が不安に思う可能性があるので、ある程度の経歴があればあるほど、転職活動は成功しやすいですよ。

貿易事務を辞めても良い場合③|ライフステージが変化してきた

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育児や介護などライフステージの変化が理由で転職を検討している場合は、同業他社に転職するのではなく、貿易事務という職種自体を辞めることがおすすめです。

残業時間をなくした働き方をしたい…などの希望は、上司にいくら相談しても、貿易事務という仕事の特性上、叶えることが難しいからです。

同業他社への転職も同様、貿易事務という仕事自体の特性が変わらないので、職場が変わったところで、残業時間などの問題は解決しづらいです。

そのため、経験が三年以上ある場合はとくに、異業種の転職で成功する確率も高いので、貿易事務を無理してやり続けるよりは、転職したほうが無難と言えます。

転職希望者のゆり
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特に女性は、長い人生の中で、ワークライフバランスを変化させる必要が出てくることも多いですよね…
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そうですね。

キャリアアップをすることだけが、人生において大事なわけではありませんので、「その時自分が大事にしたいものは何か」に基づいて動くようにしてください。


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ここまでは、貿易事務を辞めて良い人に、フォーカスを当てて解説してきました。

以下に再度まとめておきます。

貿易事務を辞めてもよい人
  1. 次にやりたいことがある
  2. 三年以上の経験を既に積んでいる
  3. ライフステージが変化してきた
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つまり、辞める目的がはっきりしている場合は、辞めたほうがよいということですね。
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おっしゃるとおりです。

辞めたい理由がはっきりしている人は、転職を検討してみましょう。

転職を決意している人向け:<<貿易事務からの転職におすすめの職種4選に飛ぶ

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ただ、まだ辞めたい理由が曖昧で、自分1人で「辞める目的」を明確化させるのは難しい…という人も多いのではないでしょうか。
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おっしゃるとおりです。

そこで次章からは、本格的に貿易事務を辞めたいと感じたら、やってみてほしいことを2つご紹介いたします。

貿易事務を辞めたい…と感じたら、まず行うべきTodo

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この章では、貿易事務を辞めたいと思ったら、まず行うべきTo doについてご紹介します。

上から順番に実践してみてくださいね!

Step1|辞めたい理由を書きだす

前述したとおり、貿易事務を辞めたいと思ったら、「今の仕事を辞めたいと考えた理由」をまずは、書き出してください。

例えば、以下のように、仕事の問題点をできるだけ具体的に挙げて整理しましょう。

  • 「残業が多すぎて、プライベートの時間がない」
  • 「上司が理不尽で、新しい試みやアイデアを採用してくれない」
  • 「職場で使っているシステムが古すぎて、仕事の効率が上がらない」

今ある負の感情やストレスを軽減できるだけでなく、「自分は何を大事に生きているのか」「次にすべきことは何か」を自分自身で理解することができます。

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現状に悲観的になるのではなく、次すべきことに対して前向きな気持ちになることが非常に大切です!

Step2|その理由を嫌だと思う順に並べてみる

辞めたい理由を一通り書き終えた後は、その理由を嫌だと思う順に並べてみてください。

嫌だと思う理由を順に並べることで、主観的だった自分の感情を客観的にみることが可能です。

そうすることで、心理的ストレスを和らげるだけでなく、自分自身が理想とするキャリアプランを設計することができます。

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キャリアプランから逆算していくと、「自分が次に何すべきなのか」の具体的なネクストアクションが思い浮かぶようになりますね!

Step3|自分で解決できることと出来ないことを分ける

嫌な理由の順位付けが終わったら次は、自分で解決できることとできないことに分けていきましょう。

そうすると、嫌だったことにも「外的要因」「内的要因」があることがわかります。

内的要因・外的要因 例
  • 内的要因:自分の能力不足で、後輩に抜かされていった
    (自分のミス・自分の能力的な問題)
  • 外的要因:労働量に見合わない賃金の低さで生活できない
    (自分の力では、変えられない問題)
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つまり、このstepでは自分で解決できる「内的要因」の嫌だったこと、自分では解決できなかった「外的要因」の嫌だったことに分けるのです。

Step4|自分で解決できることの解決策を探る

次は、「外的要因」と「内的要因」を分けたところで、それぞれの解決策は何かを考えましょう。

自分の能力不足」や「仕事にやりがいを感じない」などの内的要因の場合、異業種へ転職するという道しか残されていないでしょう。

しかし、「賃金の低さ」「人間関係の悪化」などの外的要因は、上司に相談してみたり、他社に好条件で転職してみたりなどの方法で解決できる場合があるので、貿易事務を辞める必要はありません。

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私は、「人間関係」が原因で辞めたいだけなので、貿易事務自体は辞める必要がなさそうです!
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その通りです!

このように、自分にとってベターな解決策を考えていくようにしましょうね!

Step5|自分で解決できないことは、まず信頼できる人に相談してみる

自分で解決できないことは、信頼できる人に相談してみることをおすすめします。

悩みを人に話すと、頭が整理され、これからどうすべきかの答えが見つかる可能性があるためです。

また、自分の悩みに対して「客観的なアドバイス」を貰えるので、1人では気づけなかったことに気付ける可能性もあります。

ただ、そうはいっても「周りに相談できる人がいない…」という人も多いですよね。

その場合は、転職のプロである「転職エージェント」を頼ってみるのもおすすめです。

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総合型転職エージェント(リクルートエージェントなど)は、貿易事務の転職にも多数携わってきた実績があるので、あなたがどういう道に進むべきか的確なアドバイスが貰える可能性が高いですよ!

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この章では、貿易事務を辞めたいと思ったら、まずやるべきTodoについて5つのstepに分けて紹介してきました。

このstepを順に踏めば、そこにはもうこの先を不安視するあなたの姿はないでしょう。

次の章では、同業種転職ではなく「貿易事務自体を辞める」と決意した人におすすめの転職先4つをご紹介いたします。

貿易事務からの転職におすすめの職種4選

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貿易事務からの転職におすすめの仕事としては、以下のようなものが挙げられます。
貿易事務からの転職におすすめ

それぞれどんな仕事なのか、詳しく説明していきます。

貿易事務からの転職におすすめの職種①|通関士

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貿易事務からの転職におすすめの職種1つ目は、通関士です。

2020年の合格率は14.1%と狭き門であるものの、取得すれば、給与などの待遇面の向上が見込めるからです。

また、異業種へ転職する場合にも、通関士の資格・経験は評価されやすいのもおすすめの理由の1つです。

例えば商社や銀行など、貿易に関連する企業で、評価される可能性が高いです。

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貿易事務として働き続けたいけれど、待遇面はアップさせたいという人におすすめだということですね。
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おっしゃるとおりです。

資格の勉強は、貿易事務の仕事内容にも関連してくるので、余裕があれば在職中に資格を取得しておくと良いでしょう。

通関士平均年収約400万~500万円

貿易事務からの転職におすすめの職種②|バイヤー

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バイヤーも、貿易事務からの転職におすすめの職種の1つです。

なぜなら、日本中にとどまらず、全国で商品を買い付けるのが仕事であるバイヤーは、海外との取引も多く、貿易事務時代の知識や英語力を生かすことができるからです。

バイヤーは、通関や輸送の基本的な知識や、ビジネスレターの作成など貿易事務時代に培ったスキルが十分生かせる職種なので、面接で十分にアピールするようにしましょう。

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ただ、バイヤーって人気職種なので、倍率がかなり高そうな気がします…
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おっしゃるとおりです。

ですので、貿易事務からバイヤーに転職する場合は、小規模輸入業を行う中小企業を狙うようにしてみてください。

中小企業のバイヤーは、バイヤー業務と貿易事務など複数の業務を兼任することが多いので、貿易事務経験者を優遇して採用してくれる可能性が高いからです。

中小企業で経験を積んだ後、大企業のバイヤーとして働くなどキャリアプランをきちんと設計したうえで、転職活動を行うようにしましょう。

バイヤー
平均年収
約400万~500万円

貿易事務からの転職におすすめの職種③|海外営業

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「より広い世界でアクティブに活躍したい」「英語をもっと生かしたい」といった場合は、海外営業への転職も検討してみても良いでしょう。

英語の貿易用語や輸出入の仕組みなど、貿易事務で培った知識を生かすことができるためです。

ただ、海外出張も多く、積極的な姿勢が求められる職種なので、体力やバイタリティがないと続けていくのが難しいことは念頭に置いておきましょう。

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貿易事務の仕事で、自分の英語力を生かしきれていないことに不満を感じている人におすすめの職種だということですね。
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おっしゃるとおりです。

貿易事務のルーティンワークや細かい事務作業が向いておらず、どちらかというとコミュニケーション能力に自信があるという人におすすめの職種と言えますよ。

こちらもバイヤーと同様、人気の職種なので、まずは中小企業などで募集がないか探してみると良いでしょう。

海外営業平均年収約450万

貿易事務からの転職におすすめの職種④|一般事務

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「残業時間をゼロにしたい」「安定した給与を得ながら、長く働きたい」と考えている場合は、一般事務で働くのも良いでしょう。

事務職であれば、定時に帰れるので、自分の時間をしっかり作れるというのが転職の大きなメリットでしょう。

また、「事務」であることは変わらないので、転職活動もかなり有利に進みやすいです。

貿易事務という仕事を長年こなしてきた方であれば、転職は比較的容易にいくはずですので、今すぐ転職先を見つけたい人は事務への転職を視野に入れてみましょう。

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子育て・出産の関係で仕事を辞めざるをえなくなった人におすすめの職種だということですね。
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おっしゃるとおりです。

ただ、貿易事務ほどお給料が貰えるわけではないのに加えて、英語を使う機会もなくなるので、人によってはやりがいをなくしてしまう可能性がある点には注意が必要ですよ。

事務平均年収約330万円

貿易事務を辞めたいと思ったら、一度転職のプロに相談しよう!

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ここまで読んでみて、「貿易事務を辞める」と決意したものの、自分ではどうしていくべきかわからないという方も多いですよね。

そのような場合は、転職エージェントを頼ってみるのも手です。

相談のみの登録でも大丈夫なので、一度気軽に相談して転職すべきかどうか判断するようにしてみてくださいね。

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佐々木
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全体の求人数約20万件
貿易事務の
求人数
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doda|求人数やサポート体制に安定感

dodaの特徴

  • 業界No.1のリクルートに次ぐ実績と求人数が魅力
  • 担当者が優秀だと定評あり

dodaは、人材業界No.2のパーソルキャリアが運営する転職エージェントです。

各業界に精通した担当者が行う実践的な転職のアドバイスに定評があり、どの業界を目指す方にもおすすめできるサービスと言えます。

また同サービスは、人材業界の中で最も積極的に転職セミナーを開催しているのでも有名です。

選考に通過しやすい面接テクニックや、職務経歴書の書き方といったノウハウを惜しみなく提供してくれるため、面接に対して不安がある場合におすすめといえます。

佐々木
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全体の求人数約7.3万件
貿易事務の
求人数
約100件

貿易事務を辞めたいと思ったら、事前によく考えて行動しよう!

貿易事務に限った話ではないですが、近年コロナの影響で、業界問わず「採用に対して消極的な企業」が増えています。

その中で、簡単に辞職を決めてしまうのは危険であるということを再認識してください。

今の職場でできることはないか振り返ってみて、もう少し頑張れそうであれば最低でも1年、できれば3年は続けることで、貿易事務の経歴を転職の際に評価してもらえます。

また、転職する場合であっても、貿易事務の経験を生かせる職種を探すよう心がけましょう。

転職希望者のゆり
ゆり
貿易事務の仕事は大変で、自信を失っていましたが、今の仕事をもう少し頑張りながら将来のこともよく考えてみようと思います!
転職エージェントの佐々木
佐々木
もし貿易事務から転職する場合も、経験を活かせる転職先は多いので、ぜひ前向きに検討してみましょう!

この記事を読んでくださったあなたの人生はより良いものになるよう願っております。